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私たちが30年間で感じ
これからも大切にしていくもの
~ 社会は網の目でつながっている
そして世界も ~

先人や、今の誰かの頑張りや苦労が、時代や地域を越えて私たちの毎日を支えている。誰かが何かを頑張ってくれた結果が他の誰かを助け、その助かった人も、今度は自分の得意分野で頑張り、 その恩恵をまた誰かが受け取り、次へ送る。
こうした「頑張り」の「ループ」が社会を創って来て、またこれからも拡がっていく。そして、その先にはきっと誰かの幸せがある。
自分が一生懸命に働き、研究し、発見する。この「一生懸命」が世の中や人の役に立つ。そしてその中でおかす失敗すらも、もしかすると誰かのためになっているのかも知れない。
この「頑張る」の「ループ」は、ぬくもりの風となって回り続ける。
あなたも、がんばループの大切な一人です。
アール・ケアは「がんばループ」の取り組み(社会活動)を推進しています。

・高度成長期編
 (30秒ver./ON AIR 2022.1.23〜)

幼少期は戦禍を生き、1945年の敗戦から8年を経て造船会社に就職した。その青年は18歳だった。材料を運び、ブロックを組み上げ、グラインダーで鉄を削り、時には溶接棒も握った。両親と妹に飯を食わせるため、
そして進学したい妹の夢を叶えるために、働きに働いた。

就職して3年目、初めて自分が造った船の進水式を見た。壮大な式典で、皆の総力があればこんな船ができるのかと鳥肌が立った。以前、先輩に聞いたが、そのタンカーはイランのアバダンから日本へ石油を運ぶと言う。大勢の人々が日本の旗を振り、自分の仕事を歓迎してくれているように感じた。ヨレヨレで汚れた作業服だったが、この日ばかりは胸を張った。

就職して15年、振り返ると父親は亡くなったが、妹は大学を卒業していた。そして、20回目の進水式。自分が造った船で最も大きな貨物船だった。この船には日本の先進技術が詰め込まれ、船造過程で「こんな機械や装置を誰が考え、誰が作ってくれたのか。」と感動させられることが多かった。この船が世界中の海を航行すれば、多くの人々が助かるという自信がこみ上げてきた。進水式では、多くの外国人が両手に持った日本の旗を、破れんばかりに振っていた。

就職して25年が過ぎた。少ないながら部下を持ち、構内の米国人との仕事も増えた。その米国人が勤めるサンフランシスコにある本社の社長が、その米国人にこう話したそうだ。「日本の船はエンジンも船体も、そして船内の細かな仕事も世界一だ。それは、日本人が時間やルールを守り、工夫を凝らして作業をし、責任をもって仕事を次に送るからだ。だから私たちも、もうすぐ完成の日本から受け取る船で、日本人に必ず恩返しをする。」この言葉を聞き、長年頑張ってきて良かった。自分たちの仕事が回りまわって世界に届いていると実感した。そしてその時、自分の心に勲章を渡した。

会社には60歳まで世話になった。その後は、妻との時々の旅行以外、コミュニティーの役員としてボランティアを続け、6年ほど民生委員を務めた時期もあったが、85歳の冬、小脳梗塞で倒れた。辛かったが、息子たちが「親父は家族のためによく頑張ってくれた。知り合いにも、親父に感謝している人が多いぞ。」と度あるごとに言ってくれ、それが励みだった。

倒れてから1年。今、その老人の介護をするスタッフたちは、老人に「若い頃のことや、仕事で頑張ってきたことを教えて欲しい。」とよく言う。老人が、枯れた声で「なぜ聞きたい。」と問うと、スタッフは「今の70歳、80歳、昔の人が頑張ってくれたから今の私たちがある。私たちは、そんな方々に仕事を通じて恩返しをしたい。笑顔をあきらめないでほしい。どうぞよろしく。」と微笑みながら答える。

誰が歌っているのか知らないが、そんな歌が聞こえてきた。

「がんばループ」
フルバージョン(3分4秒)

頑張ってきた あなたに ありがとう
あとは私たちに 任せてください
まっすぐ生きた あなたの足跡
それが私たちの 歩む道しるべ

あなたの「頑張り」が 私の「頑張る」に
エールを贈り贈られて 回るよループ
誰かの「頑張り」が 誰かの「頑張る」に
あなたから始まった 未来へのループ

聞かせてください あなたの 生き方
あとは私たちが 寄り添いますから
いつでも笑顔を あきらめない
それが私たちの 励みになります

あなたの「頑張り」が 私の「頑張る」に
エールを贈り贈られて 回るよループ
誰かの「頑張り」が 誰かの「頑張る」に
あなたから始まった 未来へのループ